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【産直SNS「ポケットマルシェ」の2020年利用動向を発表】コロナ下で買い物に変化、農家・漁師から直接購入が利用数4.5倍増 〜販路拡大を目的に生産者の利用は1.5倍増、一次産業のIT活用が加速した1年〜
2020.10.29
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全国の農家や漁師などの生産者と消費者を直接繋ぐアプリ「ポケットマルシェ」を運営する株式会社ポケットマルシェ(本社:岩手県花巻市、代表取締役:高橋 博之)は、この度、コロナ禍における産直SNS「ポケットマルシェ」の利用動向について最新情報をまとめました。

 

2020年は、新型コロナウイルス感染拡大での外出自粛により、飲食店休業や休校、イベント中止が相次ぎ、行き場をなくした食材が大量に余ったことから、新たな販路を探す生産者が増加した年でした。消費者は、外出自粛の影響により自炊の機会が増え、生産者から直接オンライン上で買うなど新たな動きも生まれています。

 

◆ 主なトピックス
<消費者の利用動向>
・外出自粛で自炊派が増え、食材をお取り寄せする流れが顕著、登録者23万人超と4.5倍増、注文数はピーク時に約20倍増
・コロナ禍における生産者支援が支持され、購入者に占めるリピーターは約8割
・利用者の9割が生産者とメッセージをやり取り
・出荷先が減った生産者への「応援購入」が増え、若い世代ほど生産者とのつながりを重視

 

<生産者の利用動向>
・新型コロナウイルス拡大後は5ヶ月で1,000人のペースで生産者数が増加、コロナ禍前と比較して1.5倍増
・ポケットマルシェへの出品数も、2月末時点の3,500品から、10月15日時点では7,500品と2.1倍増
・農家のトレーディングカード「農カード」配布や「オンライン料理教室」の開催など生産者側の工夫が花咲く

 

 

1. ポケットマルシェの利用動向について
新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、外出せずとも購入できる家庭用食材の需要増や、販路を失った生産者を対象とした「応援消費」の高まりによって、ユーザ数が4.5倍、注文数はピーク時に約20倍となった。飲食店を主な販路としていたブランド肉、ブランド魚の生産者など、コロナ禍で新たな販路を探す生産者の利用登録も相次いだ。

 

【消費者の利用動向】
◆ 今年4月以降にユーザ数が急拡大

2月末に約5万2000人だった登録ユーザは、10月28日時点で23万5000人と、4.5倍に増加した。

 

 

購入者に占めるリピーターの割合は約8割。購入者の9割が、生産者と直接やり取りができる「メッセンジャー機能」を活用している。

 

◆ 自炊が増加し、高品質の食材を求める消費者が産直プラットフォームを活用
ポケットマルシェが2020年8月〜9月に実施した調査では、コロナ下で全体の約6割が自炊が増えたと回答し、特に30歳以下の若年層ほど増加が顕著だった。

 

生産者と直接繋がって購入ができることのメリットとしては、「品質が高い食材を注文できる(68.7%)」という回答が最多で、高品質の食材を求める消費者による家庭用食材の購入手段としてポケットマルシェが選ばれていると推測できる。

 

(当社プレスリリース2020年9月29日「withコロナ時代の「食」に関する男女7,700名の意識調査」より https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000046526.html )

 

◆ コロナ禍で販路を失った生産者を対象とする「応援消費」の高まり
食材の売り先がなくなった生産者と、応援がしたい消費者のマッチングが叶うよう、3月3日にポケットマルシェ上に「#新型コロナで困っています」というタグを設置。過剰在庫を抱える生産者は、当該タグをつけて商品を出品できる。

 

タグを使用した出品は、10月28日時点で2,498件。(販売終了分も含む)

 

 

◆ 生産者との繋がりに支えられた
事例紹介:ポケットマルシェユーザ 茶太郎さん(東京都在住)

 

 

  • 3月下旬、東京都知事が記者会見で外出自粛を呼びかけたところ、翌日買い占めが起こり、スーパーから食料や日用品が消えたとのニュースが全国放映されました。
  • すると、ニュースを目にした全国の生産者さんから「ペーパー類を送るよ!」「マスクは?!」といったご連絡をたくさんいただきました。実際に、突然鯛やキノコが送られてきたり。本当に心強くてほっとしました。

 

【生産者の利用動向】
◆ 販路拡大を目指す生産者の増加
サービス開始時から今年の2月末まで、約3年半かけて2,000人の登録生産者が集まったが、新型コロナウイルス拡大後は5ヶ月で1,000人のペースで生産者数が増加。10月28日時点では3,500人と、コロナ禍前と比較して1.5倍になっている。

 

 

ポケットマルシェへの出品数も、2月末時点の3,500品から、10月28日時点では7,500品と2.1倍になっている。

 

◆ コロナ禍が産直プラットフォーム利用のきっかけに
事例紹介:畜産農家 高橋誠さん(岩手県花巻市)

 

 

  • 主な取引先だった飲食店にコロナ禍の影響が直撃し、2020年3月の売り上げが前年比で6割にまで落ち込みました。新たな販路を確保すべく、4月にポケマルに登録しました。
  • 「おいしかった」「頑張ってください」などの励ましの言葉がコミュニティ上で多く寄せられ、ありがたかったし勇気づけられました。

 

◆ 繋がりの深い消費者による、購入以外の応援も
事例紹介:トマト農家 中村みずきさん(長崎県南島原市)

 

 

  • 緊急事態宣言下のある日、我が家に荷物が届きました。送り主は、一年に何度もトマトをリピート購入してくれているポケマルユーザさんでした。段ボールを開けると大量のマスクが入っていて、「みずきちゃん達の元気あってこそのトマトです! みずきちゃんたち家族に使ってもらいたいです。いつも美味しいトマトをありがとう」とのメッセージが添えられていました。
  • そのユーザさんとは日常的にメッセージをやり取りをする仲になっていて、もはや家族のような存在です。

 

◆ 生産者による新しい取り組み
① SNS発 農家の名刺「農カード」
岐阜県の若手農家がTwitter上で呼び掛け、農家を紹介する名刺サイズの「農カード」を制作。消費者にトレーディングカードのような感覚で楽しく集めてもらうことで、農家の販促に繋がれば、という思いで作られた。現在、65名の農家と6名の農業関係者が参加している。

 

ポケットマルシェ上にも、農カード付きの出品が並ぶ。コロナ禍でネット直販の認知度が上がり、農家と直接繋がる楽しさを知る消費者が増えてきた中、生産者と消費者がさらに関係性を深めるきっかけとして期待される。

 

農カードプロジェクト ポケマル特集ページURL: https://poke-m.com/stories/1490

 

 

② 家にいながら産地と繋がる「オンライン料理教室」
外出自粛中の消費者に向けて、生産者がZoomを活用して「オンライン料理教室」を出品。注文すると、教室で使用する食材が事前に届き、Zoomを通して生産者から直接料理等を教わることができる。

 

5月のゴールデンウィークには、お味噌作り教室やウインナー作り教室、魚の捌きかた教室など、計13回のオンライン教室が実施された。外出自粛が緩和された今でも、生産者と消費者が手軽に交流できる機会として、出品・注文が継続している。

 

オンライン教室 ポケマル特集ページ:https://poke-m.com/stories/1365

 

 

2. その他
◆ 自然災害等による被害

令和2年7月豪雨は、九州地方をはじめとして各地の生産物に被害をもたらした。( 2020年7月9日「ポケットマルシェ登録生産者の豪雨被害の状況およびポケットマルシェの対応について」 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000046526.html )

 

 

長雨や猛暑により、農産物の廃棄や養殖魚の大量死も発生した。気象庁によると、100年で日本の平均気温は約1.2℃、日本近海の平均海面水温は1.14℃上昇しているとのことであるが(注1)、生産者からも気温や海水温の上昇を実感する声があがっている。

 

注1:気象庁HPより https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/chishiki_ondanka/p08.html 、 https://www.data.jma.go.jp/gmd/kaiyou/data/shindan/a_1/japan_warm/japan_warm.html

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